歯の失う原因で最も多いのは歯周病です
細菌の塊であるバイオフィルムにある歯周病菌が原因となって引き起こされる歯茎や歯槽骨（顎の骨）などの歯周組織の病気が歯周病です。
歯周病の代表的な症状として、歯を磨いた時に血が出る、歯茎から膿が出る、口臭の悪化などがあります。
実は、日本では35歳以上の約99％が歯周病にかかっていると言われています。
歯周病は進行すれば最終的に歯が抜け落ちてしまうという、非常に恐ろしい病気です。
知らぬ間に進行していく歯周病
重症化を防ぐためにも定期的に歯科医院へ
痛みもなく静かに進行していく歯周病は「サイレントキラー」とも呼ばれる恐ろしい病気です。
細菌がお口の中に定着すると、歯茎が炎症を起こして赤く腫れます。そして、この炎症が続くと歯周組織が破壊されてしまいます。
感染症である歯周病は1本の歯だけに留まらず、お口の中全体に菌が広がることで感染が拡大します。痛み無く静かに進行する歯周病は、痛みが出た時には既に重症になってしまっているという場合が多く、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
「まさか自分が歯周病なはずがない」そんな風に思っている方も
歯周病の症状チェックリスト
- 歯を磨いた時に出血する
- 朝起きた時、口の中がネバネバする
- 歯茎が赤く腫れる、膿が出る
- 歯がグラグラしたり、浮いているような感じがする
- 噛みにくかったり、噛むと痛い
- 口臭が気になるようになった
- 歯茎が下がり、歯が長くなったように見える
- 歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなった
これらの症状が１つでも当てはまるという方は一度歯科医院でチェックしてみてましょう！
歯周病の治療方法
◆軽度歯周病の場合
スケーリング
プラーク中の細菌の死骸に唾液の仲の無機質が沈着して石灰化したものを「歯石」と言いますが、歯石は日々のブラッシングなどで患者様ご自身で取り除くことは出来ない頑固な汚れです。
そこで、歯科医院では専門家がスケーラーという器具を使い、歯垢や歯の根元に付着した歯石を徹底的に取り除き、きれいにします。
単純に歯がきれいになるだけでなく、スケーリングを行うことで歯垢や歯石が減少するため、歯周病の発生や悪化を抑えることが出来ます。
◆中度歯周病の場合
ルートプレーニング
中度歯周病とは、歯周ポケットと呼ばれる歯茎の奥の部分に隠れて見えない歯の根の部分にまで歯垢や歯石が付着してしまっている状態です。
このように歯垢や歯石が奥の方にまで入り込んでしまっているとスケーリングだけできれいにすることは出来ないため、ルートプレーニングと呼ばれる専用器具を使って除去を行います。
ルートプレーニングでは歯垢や歯石だけでなく歯周病菌に感染してしまった歯質の除去なども行います。そのため、歯や歯の根の表面がなめらかになり、歯垢や歯石が再度付着するのを予防する効果もあります。
◆重度歯周病の場合
歯周外科手術、歯周組織再生療法
重度歯周病となり歯周組織や歯を支えている歯槽骨を大きく失うことになってしまった場合には歯周外科手術をを行い、歯周組織を回復・再生させます。
再生のための新しい血管を新生したり、再生療法材を使って細胞増殖を促進させたりします。
